記者会見・1

記者会見・2

似世物小屋HP

南河内万歳一座HP

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

発想の出発点

「似世物小屋」ですが、発想の出発は、ここ数年に渡る数々の食品などの偽装問題です。偽装問題が、露呈したときは、僕自身は、「え、そんなに大騒ぎすることないだろう」と思ってて、そりゃ有毒なものが入っていてはまずいですけど、吉兆の問題も、内部告発によって出てきた訳で、それが、なければありがたがって食ってた訳ですから、別に、本人がそう思って食ってれば問題なかったってことですからね。ウナギの産地偽装でも、中国産のものが宮崎産として出回ったと、添加物、農薬の問題で、中国産のものが怪しいとなったときに、中国製品が売れなくなったけど、偽装されたあのウナギに有毒物質が入ってた訳じゃないからね。結局、明るみに出るまでは、あれもうまいうまいって食ってたんだからね。あれをみんな。それほど本物志向なのって思うと、割といかがわしいもの食ってますし。ジャンクフード世代の人は中国食品よりもえぐいものを食ってるんじゃないかと思います。だけど、なんかこの、その割には本物にこだわり、偽装を告発する態度があまりにも正面からふりかぶる正義感みたいで僕には気持ち悪い。例えば、コーヒーが好きなんで、飲んで、これが、何の豆か、多少わかります。ただ、完璧にはわからない。実際に、ブラジルとモカとか並べられても、モカはわかるけど、豆が悪いとわかんないし、店で「ブラジル」って書かれててもホントかよと思っちゃう。相当疑わしいですよ。相当いかがわしい世界に生きているっていう前提で僕らいるのに、この偽装告発はいかがなのもんかと思って居るときに思いつき、これは遊べるぞってのが、発想の出発点でした。

例えば、主人公がメシを食おうと思ってレストランに入ろうと思って、レストランのウインドウのサンプルに目を奪われる訳です。あまりにもそのサンプルがうまそうなので、入ろうとする。すると、それを止めようとする人がいる。「よせ」と。「本物は違うぞ。あくまでそれはサンプルで、出てくるものは違うぞ」と。「え、じゃあこっちの方が本物じゃないですか。イミテーションの蝋細工の方が本物で、レストランででてくるものがにせものに見えてくる。どっちが本物だ。もしかしたら、俺が食いたいのは蝋細工の方じゃないか」っていう風に思って、店に入ろうとしたら、なぜか蝋人形館になってる。で、蝋人形に、「おまえは誰の蝋人形か」と話しかけられる。「俺は蝋人形じゃない。俺は本物だ」と言う。「じゃあおまえは本物のおまえか」と問われると本物の俺はいったいどんなものかわからないわけで。そうすると、僕ら自体も本物か怪しい。そういう主人公が、蝋人形のエルビスやモンローと一緒にニセ物たちが本物を捜す話ってのはおかしいんじゃないかなあ。

数々の食品偽造が露呈する中、それを告発する人間達に「あなたは本物か」と聞きたい。もしかしたら、僕らが「おまえ達本物か」と問われているような事件だったなと思うんです。ということはニセ物がニセ物を告発し、ニセ物が本物を捜すけれど、捜している本人がニセ物だから、本物を見つけられないっていうね、世の中の不条理とか矛盾が相当遊びごたえがあるなと。